2014年9月26日金曜日

松の無垢フロアって

松の無垢フロアって、
実は、すごかったんです。
松の無垢フロアって、
ちょっと物を落とすと、すぐキズ付くし、
冬場は、継目の隙間が大きくなるし、
定期的に自然素材のワックスを塗らなくちゃならないし、
結構めんどくさいんです。

でも、何がすごかったのかというと、
熱を蓄える能力に優れているんです。

とりあえず、下記の一覧をご覧下さい。

上記の一覧は、建築で良く使われている材料の
容積比熱と有効厚さの一覧です。

いろいろな材料が書いてありますが、
木材の中で、松の容積比熱が一番多いんです。
容積比熱(kJ/㎥・℃)が多いって事は、
それだけ熱を蓄えられるという事です。

以前のブログに2014年6月21日 夏至
軒の出による、夏の日射遮蔽・冬の日射取得について
記載しましたが、この容積比熱は、
冬場の日射取得にとても効果があるんです。

例えば、南面に大きな開口部がある、
フローリング貼りの8帖間に、
冬場の日射が目いっぱい入る部屋と想定します。
その部屋のフローリングが、
松の無垢床の場合と
合板フローリングの場合で比較してみます。

松の無垢フロアの厚み30mmを使用した場合、
3.64m×3.64m×0.03m=0.39㎥
0.39㎥×1624kJ/㎥・℃=633.36kJ/℃

合板フローリングの厚み12mmを使用した場合、
3.64m×3.64m×0.012m=0.15㎥
0.15㎥×1113kJ/㎥・℃=166.95kJ/℃

フローリングの蓄熱する熱量が
松無垢床の方が、合板フローリングより
3.7倍多い事が分かります。

冬場の日射取得により、熱取得をしても
蓄熱できる材料がなければ、
あまり効果が期待できません。

でも、松の無垢フロアを貼る事により、
取得した熱を蓄える事ができます。

これが松の無垢フロアが
実はすごかった事です。

太陽の力を、住宅に利用するのは、
太陽光発電のみではありません。
太陽の熱を上手に取り組むことにより、
暖房費削減につながります。

もし、家づくりで日射取得までお考えであれば、
内装で使う材料まで検討しないといけませんね。