2013年7月27日土曜日

空気層16mmのペアガラス

二本松市のY様邸から
弊社で使用している樹脂サッシの
ペアガラスの空気層が
12mmから16mmに変更しました。
今後、全ての物件で標準採用となります。



写真の赤丸の部分にA16と書いてあります。
ガラスとガラスの間の空気層が16mmという事です。

え?だから何?
という方がほとんどだと思います。
簡単に説明させていただくと、
ペアガラスの空気層の厚みが変わると、
ガラスの断熱性能が変わります。
ペアガラスってガラスとガラスの間の
空気層で断熱しているんです。
この空気層にアルゴンやクリプトンなどの
ガスをいれたりして断熱性能を高めているんです。
今回は12mmから16mmに変わる事によって、
ガラスの断熱性能(熱貫流率)が良くなり、
暖房費がさらに抑える事が可能です。



詳しく説明すると、
いろいろ計算しなければならないので、
めんどくさい人は、ここから先は、
読まないで下さい。

たとえばY様邸で計算すると、
窓全ての面積合計が約35㎡となります。
今回は暖房期の計算です。
二本松市の12月~3月の
平均気温は約2度です。
室内温度設定を20度とします。

空気層12mmLow-Eガラスの樹脂サッシの場合
熱貫流率が1.6W/㎡Kです。
K=ケルビンといって温度の事です。
(本当は窓の種類によって熱貫流率は変わるんですが、今回は統一して計算しています。)
35㎡×1.6W/㎡K=56W/K
真冬で内外気温差が18度ありますので、
56W/K×18K=1008W
1時間で窓から逃げる熱量が
1008Wという事になります。

空気層16mmLow-Eガラスの樹脂サッシの場合
熱貫流率が1.4W/㎡Kですので、
35㎡×1.4W/㎡K=49W/K
49W/K×18K(度)=882
1時間で窓から逃げる熱量が
882Wという事になります。

上記の計算によると、
空気層を12mmから16mmに変えると
窓から逃げる熱量を
約12%抑えることができます。

参考商品計算です。
空気層12mmのペアガラスのアルミサッシの場合
熱貫流率が4.65W/㎡Kですので、
35㎡×4.65W/㎡K=162.75W/K
162.75W/K×18K(度)=2929.5
1時間で窓から逃げる熱量が
2929.5Wという事になります。
これじゃいつまで経っても暖まらない家ですね。

住宅のなかで、一番熱が失われている部位は窓です。
悪い窓を選んだばっかりに、
窓から冷暖房費という名のお金が逃げてしまいますよ。
良い窓を厳選して、しっかり選んで下さい。